PS4やSwitchでもパッケージを購入せず、Web上でソフトを購入しダウンロードでプレイする文化が根付いてきたように思う。新作ソフトを深夜0時と共にゲームを開始するプレイヤーたちをSNSやYouTubeで見かけることは当たり前の景色になった。
そんな中、ゲームは次のフェーズに移りつつある。それはプラットフォームの統合だ。クラウド型のゲームストリーミングサービスは、すでに各所で産声をあげている。
クラウドゲームの現状など掘り下げつつ、サービス内容について触れていきたい。
目次
世界規模で開始されたクラウドゲーム
ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation Now」はすでに国内で展開され、Googleの「Stadia」、Microsoftの「Project xCloud」がサービス開始の準備をしている。StadiaとProject xCloudは日本で開始されないのは少し物悲しい。
世界に向けて発信しているものが多い中、国内向けのサービスが動きつつある。ソフトバンクとNVIDIAの「GeForce NOW Powered by SoftBank」だ。
現在、β版のサービスの申込受付中となっており、予定している1万人を超える見込みとのこと。
「GeForce NOW」の強みは、デバイスを選ばないところにある。WindowsPC、Macはもちろんのこと、スマホやタブレットでも遊ぶことができるのが特徴。
ゲームの処理はサーバー上で行われるため、こちらでスペックの高いPCを用意する必要がないという。
プレイできるソフトも500タイトル以上※あり、「フォートナイト」のような話題のタイトルから、「SEKIRO」など比較的最近のタイトルまで幅広く用意されている。
今後もタイトルは増えていくそうだ。また、SteamなどPC販売サービスで購入したPCゲームをクラウド上のゲーミングPCにインストールしてプレイすることも可能。
※2019年9月現在、北米欧州での無料ベータに基づく。
[box class=”box31″ title=”クローズドベータテスト概要”]
・CBT募集期間:2019年11月下旬まで
・CBT募集人数:1万人(予定)
※募集人数を上回った場合抽選
・CBT実施期間:2019年冬〜未定
※詳細なスケジュール決まり次第公式HPにて告知
[/box]
公式 GeForce NOW Powered by SoftBank
2020年の5Gを見据えたゲーム業界
ゲームストリーミングサービスの台頭は、2020年から始まる5Gを念頭においているものと思う。5Gが始まることで通信遅延は限りなく抑えられ、いつでもどこでもPCゲームレベルのゲームをプレイできる世界が目の前にきているのかもしれない。
「PUBG」や「荒野行動」、「クラッシュロワイヤル」などスマホでプレイする競技も増えていることもあり、スマホをコンシューマーゲームの代わりにすることに違和感はないように思える。
しかしまだまだ浸透していないゲームストリーミングサービス
株式会社ゲームエイジ総研にて、男女10~59歳で、何らかのハードでゲームをプレイすることがある人、3,107人を対象とした「クラウドゲーム」に対する意識調査を行ったところ、クラウドゲームに対する現時点のプレイ意向は11.7%という結果が出た。
[sanko href=”https://www.gameage.jp/release/research/index_008.html” title=”新機軸の『クラウドゲーム』ゲームユーザーのプレイへの興味は11.7% ~新たな“ゲームスタイル”に戸惑い意識も~” site=”株式会社ゲームエイジ総研” target=”_blank” rel=”nofollow”]
思った以上に低い数字だ。一部のコアなユーザーが興味を示しているという印象で、発展途上の分野というのが日本におけるクラウドゲームの現状だ。
調査対象の8割が、ソフトの期間限定提供について難色を示すということもわかった。
一方で、すでに何らかのサブスクリプションサービスを利用しているユーザーは、ゲームを所有せず利用することに抵抗感が少ないこともわかっている。
これは、Huluやネットフリックスのような動画サービスに日ごろから触れている層は、似た属性であるゲームジャンルにおいても同様の価値観を持つのではないかと思われる。
そもそも、クラウドゲーム自体がこれからの分野なので、まだまだ日本で浸透していないことは問題にはならない。
そして、課金の業態は徐々にサブスクリプション型が増えてきていることから、クラウドゲームは一定の市民権を獲得することは間違いない。Googleまでも参入してきているということはそれなりの理由があるということだ。
まずはβ版で試してみてほしい
「GeForce NOW Powered by SoftBank」は現在もクローズドベータテストを募集中だ。メールアドレスと利用しているインターネット環境だけ入力すれば応募完了。
最近、この手の入力は項目が多いことがざらなので、サクっと終わる点に好感が持てる。
クラウドゲームが新たなゲームサービスの旗手となるか、どうかその目で確かめてみるのも良いかと思う。
公式 GeForce NOW Powered by SoftBank